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天草 2006 10/23(月)ー25(水) part 3

天草 2006 10/23(月)ー25(水) part 3_f0156951_25388.jpg天草 2006 10/23(月)ー25(水) part 3_f0156951_2532311.jpg天草 2006 10/23(月)ー25(水) part 3_f0156951_2534178.jpg






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part 2の続き。
23日の晩は、鬼海(母方)の伯父の家でご馳走と寝床をもらって、
翌朝(24日)、鬼海のジジババに会いにゆく。
昔、アル中(かなり重度)で、胃を取って、肝硬変も患ってしまい、
もうとっくに死んでるハズの祖父。
軽い痴呆になってたものの、元気そのもの。
あと2年早く酒を辞めとけば痴呆にはならなかった、と医者に言われたらしい。
祖母(サイババ似)も祖父に手をヤいているみたいだったけど、元気。
今回もホコリまみれの祖父の蔵書をもらう(毎回、訪れる度に数冊もらってる)。
ゴーゴリ『死せる魂』、ツルゲーネフ『父と子』、トルストイ『復活』 計3冊。
祖父にもらってOKか聞くと、
「もー、読まんけ〜ん」と白い返事。
ああ、ボクも早くその境地にいきたい・・。

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小1時間程、老夫婦と頑張って何とか話してると(ボクは天草弁が解らない・・)、
そこへ、シシオ叔父が迎えに来てくれる。
叔父とジジババは何やら話してる。
けど、意味がほとんど解らない・・。
ボクの父の世代の天草弁は何とか解るんだけど、
祖父の世代の言葉は、
「独特のイントネーションの発声」(さしすせそ、ざじずぜぞ が言えなくて、
しゃしぃしゅしぇしょ、じゃじぃじゅじぇじょ、ex先生=しぇんしぇい)
や「省略する子音」、「天草独自の名詞・形容詞」が多い・・。
「あぁよ〜、みぞかっどぉ」(「あら、かわいいわね」 の意)

途中、ボクは意味を読み取るのを放棄して、音楽として、歌として話を聴いてました。
すると、ものスゴい抑揚に満ちた素晴らしい言葉だという事に気付く。
とても明るい良い歌。(ちなみに大阪弁は少しソウルフルな歌。京都弁は陰翳のある歌。東京は上手なんだけど、あまり魅力を感じない歌。とボクは思う。)

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その後、再び叔父の車で、天草を南下。
大江天主堂
崎津天主堂
高浜焼・寿芳窯と上田資料館
等を巡って、天草のほぼ最南端、牛深港で昼食。
やっぱり魚介類が途方もなく美味い。

帰りはコレジョ館へ。
天正遣欧少年使節団についてのビデオ・資料を鑑賞。
少年使節団は、ローマまで行き、かの地で大きなインパクトをもって
受け入れられたらしい。
帰国後、彼らは持ち帰った活版印刷(ルネサンス!)を日本で初めて導入。
けれど、日本のルネサンスは根付く間もなく吹き飛び、
少年使節団(切支丹)は、豊臣秀吉(下剋上→権力者)との謁見をメルクマールに、
苦難を生きる事となる。

・・・

そして、叔父の知り合いで塩田を営んでいる方がいて、塩田見学。
塩の精製方法を教えていただく。

それから もう1度 養護施設の祖父と面会し、
鬼海のジジババに「また家族できます」と別れを告げ、
父や叔父達の実家近くの、祖母が眠る墓へ墓参り。

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車中、久しぶりにシシオ叔父とお互い色んな話をする。
天草の地元の人はほとんど教会や切支丹の歴史に無関心である事。
教会も、前を通る事はあっても車を止めて見学する事はないらしい
(地元は案外そんなモノだと思うけど)。
ボクの名前は「大志」なので(*作品を発表する時の名義は「大士」)、
薄々キリスト教(クラークさん)に感化された時期があったんだろうなぁ、
とは思ってたんだけど、
父の蔵書の中に聖書があって、聖書に「クロスは人間の魂である」と
若い頃の字(多分高校時)書かれていたのを、つい最近発見して
ビックリした事を叔父に言ってみる。
「もしかしたら、祖先が切支丹である事を無意識にウスウス感じてたかもしれない」
けど、「誰しも青臭い時があるけん」と叔父。
叔父にとっての父(兄貴)は、学生時代 バットを持って他校生と暴れていた兄貴、
というイメージしかないらしい(親父は愚連隊か?)。
富永の弟、という事で危機を何度もスルーしてきた弟、シシオ叔父。

墓参りの後、3時間かけて21時頃 熊本市内 着。
叔父さん、丸2日間本当にどうも有り難うございました。

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画像は左から、

何故か妙な配置のジジババ。

高浜焼。海松(みる)模様。

塩田にて。海にはこの世のあらゆる物質が混ざっている、との事。
毎日、塩(の結晶)を相手に暮らしている松本さん。ステキな方でした。
「小さな海」という名で天草のお土産屋等で売っています。

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by taishi_tomi | 2006-11-01 23:36 | 熊本 Amakusa


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